パラジウムってご存じですか?

パラジウムのイメージ画像

パラジウムって聞いたことありますか?金・銀・プラチナに比べてあまり聞き慣れない金属ではありますが、言わずと知れたレアメタルのひとつで、自分にとって身近な所で言うと、プラチナやホワイトゴールドの割金として使われています。

 

割金というのは・・簡単に言うと純度100%の金・銀・プラチナは、そのままでは柔らかく貴金属としては不向きな為、割金を混ぜる事によって硬度をつけています。

 

要するにPt900とは、純プラチナ90%+パラジウム10%の事になります。

また、割金にはパラジウム(Pd)の他、ルテニウム(Ru)やイリジウム(Ir)等もあり、その配合は各メーカーによって違っていたりもします。

こちらのHPにも地金について書かせて頂いてるページがありますので、宜しければご覧下さい。

 

で、そのパラジウムがなんだっつーの?という事なんですが・・・この間プラチナリングのお見積りをとらせて頂く際に、プラチナの地金相場を調べました。そして、材料となるPt900の棒材の価格も調べると・・・ン?

あれ?おかしいな・・。Pt1000の価格よりも、純度の低くなったPt900の方が価格が高いぞ・・???

 

基本的に純度が低くなると、その分金額も下がっていくという認識があるので、あれ?と思い、割金として使用されているパラジウムの価格を調べてみました。そしたら・・なんと!!パラジウム1gの価格が軽く純プラチナの価格を超えて1万円以上になっているのです!(;゚Д゚)まーぢーでー!!

 

プラチナよりもはるかに価格が高い割金を混ぜれば、そりゃあ (Pt1000)<(Pt900+Pd10)になるでしょうよ!(-_-;)

 

確かに・・おぼろげな少し前の記憶をたどってみると、御徒町の地金屋さんの前を通った時に、パラジウム高くなったな~とは思ってたんですよね・・。でもあんまりここ最近はシルバーとK18やK10の商品を制作する事の方が多く、金相場の爆上がりにばかり気を取られていて、プラチナやホワイトゴールドなどのパラジウムを含んだ地金での制作はあまり無かったのもあり、正直あまり深く考えませんでした。

 

その時はいくらだったけか?私の中でパラジウムって、せいぜい1グラム2~3000円台のイメージだったので、その時でもそれよりはるかに高騰はしていたと思います。

でもって今回改めて調べてみると、2021年5月のパラジウム最高値がなんと!11,544円(1グラム)!!(;゚Д゚)※こちらのサイトのパラジウムの価格推移なんかも参考にさせて頂きました。

 

なんでこんな事になってんだ?!と思い、今更ながらパラジウムについて調べてみました。

 

なんとなくレアメタルというは知っていたものの、私にとって今まで地金の割金としてしか認識していなかったパラジウムが、これほどまでに急激に価格が高騰していった背景として、いったい何が起きているのかと。

 

そして・・私なりに調べた事をおおまかにお話すると、パラジウムの用途の大半は主に、自動車の排気ガス中の有害物質を取り除くための触媒として使われているそうです。※触媒とは・・有害物質を浄化する技術の事

 

自動車産業というのは、巨大市場の中国・アメリカを筆頭に、どの国においても景気を左右するかなり重要な産業として位置付けをされているので、コロナ禍で落ち込んだ経済回復の為に国からの公的支援を受けている対象となっているそうです。

 

要するにパラジウム(ロジウム・プラチナ)は、そんな国を挙げての産業にとって無くてはならないものであり、その希少性も踏まえて、供給が追い付かない状態→価格爆上がり・・という事だそう。

 

確かコロナ前、中国は急激な発展と車の普及率に伴う深刻な大気汚染が問題とされていて、その対策として車のナンバープレートの配給制限をかけている・・・何て事を耳にしていたものの、コロナ渦によって低迷した経済を回復させる為にその制限を緩和した事によって現在は自動車販売台数がかなり増加しているんだそう。

更には販売補助金も国から出るらしいです。って事は更にこれからもパラジウムの高騰は続いていきそうですね。。。(-_-;)

 

自動車から排出される有害物質には、窒素酸化物、炭化水素、一酸化炭素があるそうですが、パラジウムやプラチナを触媒に使うことで、炭化水素を水に、一酸化炭素を二酸化炭素に変換できるのだそう。ほほ~う。なにやら漢字が多いな・・。(-“-)

 

そして、そんなこんなを調べていると、他にも付随して判った事がありました。

 

ここ数年、ずっとプラチナの価格が下がっておりましたが(※最近は上昇傾向)その理由もやはり自動車によるものらしく・・。

 

主にプラチナを触媒に使うディーゼル車は、2015年頃からディーゼル車に対する規制が強まったことで売り上げが低迷。

プラチナ需要全体の4割を占めるといわれるディーゼル車が売れなくなった事で、プラチナの供給過多な状態→価格が下がる・・という事だったみたいです。

 

そして、主にパラジウムを触媒とするガソリンエンジン車と電気自動車の需要が増加しているので⤴・・という事らしいです。

 

☆主にプラチナを触媒に使うのがディーゼル車

★主にパラジウムを触媒に使うのがガソリン車と電気自動車

そんな違いもあったのですね。

 

パラジウムの事を掘り下げていくと、関連した気になる事がまだまだ沢山あるのですが、とりあえず今回はなんで今パラジウムこんなに高いの?!って事だけにしぼってざっくりとまとめてみました。

 

なんとなく気になってはいたものの、今すぐ自分には関係が無かったり、めんどくさかったりすると、深くは考えようとせず何となくで過ごしていってしまう・・。いやいや、良くないな~。

 

コロナ渦の今、自分と向き合う時間が増えた事は数少ない良い点なので、色々な事に対してなんで?どうして?って思う事、興味を持って考える事を自分の中でもっと意識的にしていこ~っと思ったのでした。

今回のブログは、私が最近気になった事について書かせて頂きました~。(^^)

 

そして・・まだ通院中の温ちゃんですが、鳴菅炎・肺炎を克服し、ようやく大きなお声が出る様になりました~。

 

文鳥の温ちゃん

我が家の文鳥 温ちゃん

 

それではまた!